浦メシ屋奇談

音楽のこと(特にSwing Jazz)、ミステリーのこと、映画のこと、艶っぽいこと、落語のこと等々どちらかというと古いことが多く、とりあえずその辺で一杯やりながら底を入れようか(飯を喰う)というように好事家がそれとなく寄合う処。“浦メ シ屋~っ!”

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歌う、トランペット。

いつも思うのだが、私は自分自身をジャズファン、というのをいまだに躊躇する。

というのは、私が毎日楽しんでいる音楽は、それほどジャズにこだわっているわけではない。
クラシックはもちろん、ポップスも、カントリーも、シャンソンも、カンツォーネも、ロシア民謡も、日本の民謡も、演歌も流行歌も、浪曲も都都逸も…およそ音楽なら大抵の物は聴く。
ただそんな中でも、ジャズ(トラディショナルなディキシー、スイング系)の世界を彷徨っている時間が多少長いというだけのことである。

いつだったか、高校時代に大好きで盛んに聴いていた「白い渚のブルース」(「Stranger on the Shore」Acker Bilk)と「真夜中のブルース」(「Midnight Blues」Bert Kaempfert楽団)の話を口演奏を交えながら話していると、「へ~、ジャズ・マニアのウラさんもそういうのを聴いてたんだ!」といわれて、自分をマニアだとは思わないが(マニアはこういう、イージー・リスニングを聴かないんだ!?)と、その時改めて思わされたことを憶えている。
tp

高校生の頃、音楽なら何でも聴いていた私も、実は無意識のうちにジャズを特別視しているところがあった。
というのは、中学生の頃からジャズもいろいろと探してきては聴いていた。
だから当時の日本の人気バンドやスター・プレイヤーなどの名前も多少は知っていた。その中に「フランキー堺とシティ・スリッカーズ」や「原 信夫とシャープス&フラッツ」などで活躍していたトランぺッターの福原 彰(1991年没)の名前を知っていた。
その福原 彰が突然「夜は恋人」(「Mea Cullpa」)という、ジョルジュ・ジューバン(Geores Jouvin)のトランペットで知られるムード・ナンバーを吹き込み、ヒットさせて驚いた。
へー、こんなバリバリのジャズ・マンがこんなお色気ムード・ナンバーをやるのか、と勝手に驚いたものである。
同じようなことが、当時テナーのサム(The Man)テイラー((Sam Taylor)で大ヒットし、お色気ナンバーの代表のような「ハーレム・ノクターン」(Harlem Nocturne)を、ラジオの公開放送の「Jazz At The Torys」の中で、The Big Four(ジョージ川口、上田 剛、中村八大、松本英彦)のスリーピーこと松本英彦がやったのにはホントに驚いた。
高校時代のまだ青い頭の中では、無意識のうちに俗っぽい音楽とジャズは、細いとはいえしっかりと線を引き分けていたのであろう。

後年、クラリネットの花岡詠二が「白い渚のブルース」を好んでやられるのを知って、お色気ナンバーではないが、こんなポピュラーなナンバーもやるんだ、と感心した覚えがあるから、つい最近までそんな考えかが頭の中に蔓延っていたのである。

今はもう、一定のセンスの上で面白ければポップスであろうが、歌謡曲であろうが、民謡であろうが、叙情歌であろうが…ジャズとして聴いてみたいと思う。
(この、一定のセンスの上で、というところが問題なのだが━)

つい最近、シャープス&フラッツやニューハードなどを経て、スタジオ・ミュージシャン、あるいは海外からのアーティストとの共演も多いベテラントランペッターの岸 義和を紹介していただいた。
彼は個人的にはハリー・ジェームスやレイ・アンソニーが大好きで、「岸 義和ビッグバンド」を編成し、定期的にライブ・コンサートを催しているという。

この手に全く目がない私は早速、聴きに行ってきた。(3月2日、赤坂B♭)
確かにハリー・ジェームスである。レイ・アンソニーである。いまどき、この手の曲をここまで聴かせてくれるコンサート(バンド)など、まずないだろう。
「All Of Me」に始まり、「Dancing In The Dark」、ハリー・ジェームスの「Trumpet Blues」、「The High And Mighty(紅の翼)」、「Mr. Anthony’s Boogie」、「As Time Goes By」など、歌うトランペットを堪能した。
その時、なんだか50年程前の福原 彰をふと思ったものだった。

「鈴木正男 & SWING TIMES」のリード・トランペットである彼に4月に会った時━
「岸さんをみていると、50年前の福原 彰さんと重なるものがあって━」と言うと、突然彼は2枚組CDを出して「かつて福原さんが吹き込んだものと、私が吹き込んだものとセットで2月に出したんです!」と見せてきた。
何だかとても妙な心持になったものである。

タイトルは━
King Super Twin Series「哀愁のトランペット ベスト」(KICW 9467~8)
岸 義和が<歌謡曲編>(赤いランプの終列車、星影のワルツ、さよならはダンスの後に、等20曲)、福原 彰が<ポップス編>(真夜中のブルース、皆殺しの歌、星空のブルース、スエーデンの城、等20曲)、まさに哀愁のトランペットである。
岸 義和ビッグバンド・コンサート

この時、8月(27日)に渋谷で「岸 義和ビッグ・バンド」のコンサートをやろう!と決まった。
もちろん彼の大好きな世界、ハリー・ジェームスとレイ・アンソニーのナンバーをたっぷりと楽しんでもらおうというもの。
特に今回は、誰もが良く知るポップス調のナンバーも多く取り入れ、暑い、暑い夏の夜を食事をしながら、グラスを傾けながら、ビッグ・バンドバックの甘いトランペットを、のんびりと存分に楽しんでもらおうという嗜好である。(チラシ参照)

岸 義和率いるこのバンドは、とにかくメンバーが凄い。現役バリバリに活躍している、まさにキラ星のごとくのメンバーが一堂に会したと言っても過言ではない。
彼らの織り成すアンサンブル、あるいはソロを聴くだけでも大いに価値がある。
是非、お友達連れで、あるいはご家族連れで、今年の夏の打ち上げを兼ねてお出かけください。

岸 義和ビッグバンド『ハリー・ジェームス & レイ・アンソニー特集 第5弾
~50年代のSwing Jazzを素敵なお食事とご一緒に~』
期  日:8月27日(月)
チャージ:¥7,500(ライブチャージ+ビュッフェディナー+1ドリンク)
会  場:東京メインダイニング 03-5428-5031
     渋谷区神南1-12-13シダックスビレッジ1F
時  間:開場/18:00 ビュッフェサービス/18:30~ 開演/19:30~
お問合せ・ご予約は━
○岸 義和 080-5037-3461 tp-kazu-11.11@ezweb.ne.jp
○東京メインダイニング 03-5428-5031
○Wonder Jazzland(浦山)090-1508-5465 wonder@jazzland.jp

※文中、敬称を略させていただいてます。
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| スイング・ジャズ | 07:01 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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若きグレン・ミラーに会いに行く。

グレン・ミラーのナンバーを聴くと、何だかいたたまれないような切ない気分になる。
ナット・キング・コールの歌(ピアノ演奏ではなく)でも同じような気分になる。
とはいえ決してブルーなのではなくうれしくて、むしろはしゃぎたいくらいだ。

これは「浜辺の歌」や「赤とんぼ」「朧月夜」などの叙情歌を、変わることなく「いいな」と思うのに似ているような気がする。
断っておくが、これは単に懐かしがって言っていることではない。我々が音楽に求める何かに、そう、いわゆる琴線に触れる何かがあるのだと思う。

若きミュージシャンたちがグレン・ミラーに傾倒し、グレン・ミラーのナンバーだけを追求するオーケストラを結成した。
『The Miller Sounds Orchestra』(リーダー、a. sax & cla 宮本剣一)。
すでに「SWING COOL JAZZ BIG BAND」として活動はしていたのだが、本格的にグレン・ミラーサウンドに絞り込んだ姿勢を表明しようと改名をして動き出した。

その『The Miller Sounds Orchestra』としての第1回目のコンサートが、グレン・ミラー生誕地協会日本支部の主催によって、5月18日(金)渋谷で行われる。
≪Glenn Miller 108th Anniversary of Birth Lovely Concert≫(詳細後述)
The Miller Sounds Orchestra

その改名前の、「SWING COOL JAZZ BIG BAND」としての最後の演奏会を横浜みなとみらいホールで聴いてきた。(4月13日)。
正直言って驚いた。サウンドの輝きが、眩しかった。
もともとクラリネットが加わる、いわゆるグレン・ミラーのアンサンブルは、透明感がありキラキラと瞬くような美しさがある。
細かいことだがクラリネットの加わり方と、全体のバランスが今までと違い、サウンドの輝度が増したようで非常に興味深く感じた。
しかもPA(音響設備)をまったく使わない自然なアンサンブルが、ホールの最後列まで心地よく届いていた。
サックス・セクション

この辺がリーダー宮本剣一(a.sax, cla)の音の創り方と、若いメンバーのプレイの感覚なのかもしれない。
我々もいつのまにか、グレン・ミラーはこうだろうな、という既成概念で聴いており、そしてそこから外れない演奏に納得していたような気がする。
この日の彼らのグレン・ミラーを聴いて帰って、改めてグレン・ミラー自身の演奏を聴き直し、彼らのこれからに非常に興味を持った。
彼らのエネルギーを感ずる演奏に、何だかグレン・ミラーの生命力を感じた。
ご存知のように、グレン・ミラーが活躍した時間は短かった。が、しかし彼が手がけたナンバーは、我々がいつも聴いている数の何倍もある。それらを掘り起こして、どんどん聴かせて欲しい。
トロンボーン・セクション

この日のプログラム
1) In The Mood
2) Glen Island Special
3) A String of Pearls
4) Tuxedo Junction
5) Stardust
6) The Song of The Volga Boatmen
7) I Know Why (vo)
8) Stairway to The Stars (vo)
9) American Patrol
10) St. Louis Blues March
11) Pennsylvania 6-5000
12) Serenade in Blue (vo)
13) The Nearness of You
14) Anvil Chorus
15) At Last (vo)
16) Little Brown Jug
※ヴォーカルは野村佳乃子
ヴォーカル 野村佳乃子

この先、彼らのグレン・ミラーサウンドがどう変わっていくか楽しみながら聴いていきたい。

そう言った意味で5月18日(金)に、再び若きグレン・ミラー(たち)に会うのが楽しみだ。

『Glenn Miller 108th Anniversary of Birth Lovely Concert』
チラシ

演奏:The Miller Sounds Orchestra、ヴォーカル:野村佳乃子
主催:グレン・ミラー生誕地協会日本支部
○期日:5月18日(金)
○開場:18:00 ○ビュッフェスタイルの食事開始:18:15
○演奏開始:19:30(1回目演奏開始。全2回入替え無し)
○場所:渋谷シダックスビレッジ1F
  東京メインダイニング(03-5428-5031)
○料金:¥10,000(食事+1ドリンク)全120席自由
○予約・お問合せ:グレン・ミラー生誕地協会日本支部
電話、ファックス、メールでお申し込みの上、下記口座にお振込みくだ
さい。入金確認後、チケットを郵送いたします。tel03-3486-3660 
fax03-3486-3623 メール a-katsuta@cosmospace.co.jp
※土日祭日のお申込みはFAXでお願いいたします。
三井住友銀行青山支店 普通 口座番号6944781
口座名 グレン・ミラー生誕地協会日本支部

| スイング・ジャズ | 17:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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花岡詠二、秋のスヰング・ウィーク!

3年前から、10月の10日近辺の1週間は、「花岡詠二、秋のスヰング・ウィーク」とでも呼びたい心持だ。

毎年10月の頭にある「神戸ジャズストリート」に参加したオランダ「ブレダ・ジャズ・フェスティヴァル」のメンバーを引き連れての「ホット・ジャズ・ビア・パーティ」と、「花岡詠二インターナショナル・スヰング・オーケストラ・コンサート」がぶっ続けである。
「ホット・ジャズ・ビア・パーティ」は今年で17回目(10月10日)で、「インターナショナル・スヰング・オーケストラ」(10月12日)は3回目である。
花岡詠二

この二つの続けての催しを外せないと思うのは、最近ほとんど体感できないジャズの、スイングの面白味に溢れていることである。
「ホット・ジャズ・ビア・パーティ」はtp、t.sax、cla、pf、gui、b、drmの7人編成(いいなぁ、理想的だなぁ!)で、ほぼジャム・セッション状態。客席と一体となって楽しめる。
最近こういう聴き方をほとんどしていないから、楽しさこの上も無い。
それに花岡詠二だからこその、この手の楽しみ方を心得た、今までほとんど掻けずにいた痒いところを何気なく心行くまで掻いてもらった感激がある。
(ああ、そこそこ‥そうそう‥いやぁ、気持ちいい!)
昨年はこのパーティの後の、オーケストラ・コンサートでやっていたが、アーティ・ショーのグラマシー5ばりの「Smoke Gets In Your Eyes」(煙が目にしみる)は良かったなぁ‥いやぁ、佐久間 和のギターには泣けた。
(とはいえこのパーティだけに関わって泣いてばかりはいられない。2日後のオーケストラにも触れなくては━)

10月12日(水)、亀戸はカメリアホール。「花岡詠二 インターナショナル・スヰング・オーケストラ・コンサート」。
編成はtp3、tb3、sax4に、4rhythms。いわゆる3344にclaが加わり、15人編成である。
オープニングは「Don’t Be That Way」(その手はないよ)。
このコンサートは第1回目から、各楽器ごとのマイクを使わない。ステージの最前にソロ用のマイクがあるだけで、我々はほとんどナマ音で演奏を聴く。
今は慣れたが、3年前初めて聴いたときはPA(Public Address System、音響システム)で補強され調整されたサウンドに慣れた耳には、そうか本来はこういうものかと新鮮に感じるとともに驚いたものである。
アンサンブルが自然で美しい。花岡詠二の話によると、2階の最前列で聴くのが最高だという。
アントワーヌ・トロメレンマロ・マズリエパオロ・アルデリギー

とくに1部での注目は、若きヴァイブラニスト武田 将が加わり、ベニー・グッドマン・セクステットを思わせる「Liza」、「Sweet Sue Just You」、「Stardust」の3曲。
武田 将はこの3年ほど花岡詠二グループに加わり演奏している。私もヴァイブラホーンが好きで、誰かいい人いませんかと聞くと彼をあげていた。
今までに2回ほど聴いたが、確かにライオネル・ハンプトンやレッド・ノーヴォを思わせるプレイが実に興味深い。

この日もあの名盤の「Stardust」を、ハンプトンそのままにやった。よくハンプトンのフレーズを研究している。思わずニヤリとしてしまったほどだ。
この調子だとベース・ソロも小林真人はスラム・スチュアートばりに弓と声のユニゾンでやるんだろうか、とあらぬ期待を抱きながら聴いてしまった。(実際にはそんな芸人みたいなことはなかったが━)
「Liza」も「Sweet Sue Just You」も実に良かった。これからが大いに楽しみなヴァイブラホーンである。

第2部は「St. Louis Blues March」(セントルイス・ブルース・マーチ)、「A String Of Pearls」(真珠の首飾り)、「When You Wish Upon A Star」(星に願いを)とグレン・ミラーを3曲続けた。花岡詠二にしては珍しいことである。
ベイシーでお馴染みの「Cute」(キュート)は名手ブルックス・テグラー(ds)のブラッシュ・ワークに胸をときめかせ、本来なら歌い手を仕立ててやるべき「Tennessee Waltz」(テネシー・ワルツ)をクラリネットとギターでこれもやはり泣かせる。
ギンギンに力の入ったコンサートのどうだ!という演奏ももちろん聴き応えがあっていい。しかしついでのようにライブでやるかのように何気なくやるこういう曲は、酸いも甘いも噛み分ける名手がやるだけにもっといい。
しかし、こういう楽しませ方は花岡詠二でないとできないだろう。我々ファンの心境をよく心得、楽しみ方、面白がり方を良く知っている。

彼も言っている。
「自分の好きなものしかやらない。自分がいいと思うものは絶対にいいと思ってくれる!と(自分自身)思っちゃう」と━
我々ファンから言わせても、その通りなのだ。やってる彼らが楽しんでいないものがいいわけがない。
それに演奏している彼らが楽しんでいるのを観て聴いて、ジャズのさらなる楽しみ方を覚え、面白がるコツを我々は会得するわけである。
ただこれも誰でもというわけには確かにいかない。演奏家としてだけではなく、ファンとして存分に時間をかけ楽しみ面白がってきたからこそのワザだろう。
決して一方的にはならない、ファンとしての、さらには演奏家としての実績とそれに伴う我々との信頼関係があるといえよう。
花岡詠二でしかできないだろう、というのはそういうことなのである。
佐久間 和小林真人ブルックス・テグラー

そういう面白味がもう二つあった。
「The Old Piano Roll Blues」(壊れたピアノのラグタイム)の演奏と、「China Boy」(チャイナ・ボーイ)のジャム・セッションである。
「The Old Piano Roll Blues」はどこかで聴いたことがある。タイトルも聞いたことがあるような気がする。誰かの歌を聴いたような気がする。調べてみよう。
なかなか面白い曲だ。こういう発見があるのが、このコンサートの楽しみである。

それに「China Boy」は、最近ほとんど聴かれえなくなったジャム・セッションだけに大いに楽しめた。
昔は皆よくやっていた。約束事(ヘッドアレンジ)を決めずに、入れ替わり立ち代りソロをとり腕を競い合う。そんな昔のジャズシーンが一瞬甦った。

あっという間の2ステージだった。
それにしても、プロとはいえ達者なプレイヤーが揃ったものだ。とくに外人部隊はブルックス・テグラー(アメリカ)を筆頭にトランペットのマロ・マズリエ(フランス)はまだ20歳だという。
ピアノのパオロ・アルデリッキー(イタリア)もまだ二十歳そこそこで大したものだと思う。長く付き合って、行く末を楽しみに観て聴いてみたいものだ

この秋の大いなる楽しみ、「花岡詠二、スヰング・ウイーク」が終わった。
いろいろ楽しませてもらい、勉強させてもらった。
今年聴き逃した方は、是非来年に━来年は10月10日が「インターナショナル・スヰング・オーケストラ・コンサート」だそうだ。

これで我々スイング・ファンはぼちぼちと冬支度に入る。
あったかい雰囲気の中で、旨いものと旨いサケを味わいながら、間近にミュージシャンを感じながらじっくりと楽しむのである。
そろそろコートとマフラーと‥そうだ、アスコット・タイを出しておこう‥

※敬称は略させていただいています。
※写真はすべて「ホット・ジャズ・ビア・パーティ」のものです。


●『Swingin’ (2nd)~この素晴らしき世界 in 渋谷』(浦山隆男プロデュース)
期 日:12月6日(火) 
open 18:30(ビュッフェスタイル食事スタート)
start 19:30 (2回、入れ替え無し)
場 所:渋谷シダックスビレッジ1F 東京メインダイニング(03-5428-5031)
チャージ:\5,500(Mチャージ+ビュッフェスタイル食事+1ドリンク)
予 約:東京メインダイニング tel.03-5428-5031
    Swing Ace tel 03-6768-8772 fax 03-6768-8773 e-mail ticket@swingace.com
    Wonder Jazzland e-mail wonder@jazzland.jp

●『鈴木直樹(cla) + 大橋高志(pf)デュオ』(浦山隆男プロデュース)
期 日:11月29日(火)
    open 19:00 start 19:30~ 2回(入れ替えなし)
場 所:西荻窪「ミントンハウス
予 約:ミントンハウス03-5370-4050
チャージ:\2,500(飲食別)

| スイング・ジャズ | 00:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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秋告げコンサート

一年のうちで、何回か決まったように顔を出すコンサートがある。
それぞれの日程などが分かっていないと、3ヶ月ほど前に情報を集めて、必ず聴きに行っている。

9月10日(土)「エスプラナード赤坂 オータム・コンサート」。
これを聴くと、“ああ、秋だな‥”と毎年思うのである。そう、秋告げコンサートとでも言おうか。
赤坂の商店会(エスプラナード赤坂)が主催し、赤坂に所縁のあるミュージシャンで組んだ赤坂オールスターズが昼・夜と2回公演する。
私はいつも14時スタートの昼の部を聴くのだが‥この昼下がり、心地よいスイングを聴いてホール(赤坂区民センター)を出ると、目の前の東宮御所の木々の濃い緑が、もう夏の勢いは失せたとはいえまだ汗を呼ぶ黄昏直前の日の光に輝いているのを眺めるのはいいもんだ。

もう15回(年)にもなるという。私が聴くようになってからは10年くらいだろうか。
赤坂オールスターズもつい3年ほど前までは、御大秋満義孝(pf)をはじめ、花岡詠二(cla)、松崎龍生(vib)、根市タカオ(b)、八城邦義(dr)と鈴木史子(vo)に、一時期野村佳乃子(vo)も加わっていた。
松崎龍生が体調を崩して抜けてからは、青木 研(bnj)や佐久間 和(gui)などが代わる代わる加わっている。
今年はアコースティック・ギターの佐久間 和だった。

(いいなあ‥)
オープニングの「Shine」(シャイン)が始まった時、思わず顔がほころびそうになった。
この時期の昼下がりのコンサートはこうでなくっちゃ。花岡詠二のクラリネットがいい音をしている。
二曲目が「New Orleans」(ニューオルリンズ)。スターダストでお馴染みのホーギー・カーマイケルのやはり名曲である。
このコンサートの選曲はいつもきっと御大秋満義孝に違いない。まさに酸いも甘いもかみ分けた、人を楽しませる急所を握っている。この時期、この時間でのコンサートということを考慮して、どうということはないように思えるが後の曲並びをみても、なかなかこういくものじゃない。感心する。
ちなみに夜のプログラムと同じ曲は2曲だけである。
こういう呼吸は、プログラムを組む時の参考にさせてもらおうと思う。

フューチャーリングで興味深かったのは、まずは第2部の頭の秋満義孝の「Miami Beach Rumba」(マイアミ・ビーチ・ルンバ)。
こういうのはもはやこの人についていかないと聴かれない。シャンペン・ミュージックだの、軽音楽だの‥ほとほと、いいなあ‥

つづいて佐久間 和のギターをフューチャーした「Somebody Loves Me」。
御大も言っていたが、「こんなの今や聴かれない‥」。
先月久し振りに,、西荻の「ミントンハウス」で聴いた鈴木直樹とのデュオ・ライブでの、ギター1本だけの「Georgia On My Mind」も良かったが、ベテランのバック(秋満義孝、根市タカオ、八城邦義)に支えられた「Somebody Loves Me」は粋でことのほか良かった。

そしてベテランの根市タカオの「 Softly As In A Morning Sunrise」。
渋い音でよく歌う彼のベースでのこのナンバーは今までにも何回か聴いたが、いつ聴いても楽しい。ホントよく歌うベースである。
さらに第1部のラストのドラムスの八城邦義をフューチャーした、カウント・ベーシーの「Cute」。
軽快なブラッシュ・ワークとユーモアのあるドラムスは、いかにも八城邦義で楽しい。
以前にはいろいろと一緒させてもらい、この日会場でも少し話をしてまた何かしようよという話になった。是非やってみたい。

今回のこのコンサートでの目ッけモンはラストの、秋満義孝アレンジによる「Dark Eyes」(黒い瞳)である。
この手の曲は、メモですぐできてしまうからどこで聴いてもあまり代わり映えがしないのだが、ちゃんと手を入れて、しかも天下の秋満義孝がアレンジをしての上である。
エンディングにふさわしい楽しい演奏だった。

16時。会場を出ると、夏の名残の太陽が照り、東宮御所の緑の陰が黒々としていた。
いつも私が企てるライブにも欠かさず来て下さる、プレイヤーにもお客さんにも良く知られる年配の女性と顔を合わせた。(お名前は秘すが)
足がよくないので手をとって、赤坂見附駅まで30分近くかけて歩いた。いや、話をしていただいた、と言ったほうが正しい。
この日のコンサートの一番の収穫は、実はこの女性とのお話だったような気がする。
私が好みで行くライブやコンサートには大抵いらっしゃる。
いつもは挨拶をして二言三言言葉を交わすだけだったのだが、この日初めて30分余とはいえお話をさせていただいた。
面白かった。ジャズファンとして、プロデュースの真似事をさせていただいてる者として、大いに参考になった。これから役立たせてもらおうと思う。

秋告げコンサート、実にいいコンサートだった。

家に帰ってからしばらくして、かの女性から━
「無事、家に着きました。ありがとうございました。」と電話があった。
何だかニコニコしてしまう、秋の始まりだった。

第15回 「エスプラナード赤坂 オータムコンサート」
メンバー
秋満義孝(ピアノ)
根市タカオ(ベース)
花岡詠二(クラリネット、カーブド・ソプラノ・サックス)
八城邦義(ドラムス)
佐久間 和(ギター)
鈴木史子(ヴォーカル)
演奏曲目(昼の部)
第1部
Shine
New Orleans
My Melancholy Baby
Who’s Sorry Now
Poor Butterfly (vo)
S’ Wonderful (vo)
Too Young━Pretend (vo)
Cute
第2部
Miami Beach Rumba
Somebody Loves Me
Softly As In A Morning Sunrise
Take The “A” Train (vo)
Manhattan (vo)
Out Of Nowhere (vo)
Dark Eyes
(encore)
On The Sunny Side Of The Street

※敬称は略させていただいています。

| スイング・ジャズ | 22:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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さらに、絶妙なる「いちご大福」なデュオ。

昨年の2月1日にミントンハウスで初めて組んだコンビ、クラリネットの鈴木直樹とバンジョーの青木 研
1月31日、まさにちょうど一年ぶりにミントンハウスに帰ってきた。しかもたくさんのファンを連れて━
鈴木直樹&青木 研

昨年の2月、このブログの第1回目にこの二人のライブを、「いちご大福な、デュオ」と称して紹介した。
この二人それぞれはピカピカ光る逸材である。ディキシーランド・ジャズのトラッド系の青木 研と、バリバリの少し進んだスイング系の鈴木直樹。それぞれは凄くても、一緒に二人だけでやったらどうなるだろう、という実は組み合わせだったのである。
その辺のところは昨年にじっくりと書いたのだが‥ところがそう、昨年の2月の初回から我々を引き込み、そしてすでに何回かライブを繰り返しているうちに、絶妙な、まさに音楽の面白さを存分に開き教えてくれる興味深いコンビができあがった。

いちごと餡子なんて合うわけがないだろう、と思いつつ食べてみたらいちごの新鮮さと餡子の和の甘みと、さらに餅の旨みの初めて味わう美味。この二人まさに「いちご大福なコンビ」だったのである。
しかもこの「いちご大福」さらに変化し、音楽の、ジャズの面白みを醸成しつつあるのである。そのうちに甘く旨い大福などではなく、すっかり心地よく酔わせてくれる美酒になるに違いない。
鈴木直樹

1月31日のライブは期待を上回る共演だった。
1セット目の3曲目に「Over The Waves」をやった。そのきっかけになったのが、ニューオルリンズスタイルのクラリネットの細かくうねるビブラートの話から。
確かにジョージ・ルイスの「Over The Waves」の演奏を聴いていると(「Over The Waves」に限らないが)、何ともいえない切ないビブラートがたまらなくいいもんだ。
この時の話はそれからさらに、もし鈴木章治が「Over The Waves」を演奏したらどうなるか、というところまで行き着き演奏に入った。
もちろん演奏は鈴木章治スタイルでもなく、またニューオルリンズスタイルでもない(少しニューオルリンズっぽかったかな、入り方などが)。鈴木直樹にしてはいつもと多少違うビブラートだった‥しかしバンジョーの青木 研とのデュオの「Over The Waves」はなかなかいい。
この曲には昔からの、クラシックの曲としての想いもあって私には心に深く沁み込む。そういう意味では私には、「波涛を越えて」のタイトルの方が馴染んでいる。

この時の話で、○○が××の曲を演奏したらどうなるか!?という発想は実に面白い。
昔私は広告制作をしていたが、駆け出しの頃アイディアに行き詰るとよく有名なクリエイターを想定して、もし○○だったらどんなコピーを書くだろうか、と頭を借りたつもりで考えたものだ。意外と面白い切り口が発見できて大いに勉強になった。
ライブで何かの折には面白い趣向かもしれない。一度あれこれ想定をして演奏してもらい聴いてみたいものだ。

2セット目のラストに「Sing, Sing, Sing」を二人でやった。
昔、鈴木直樹とコンボ(小編成)でのライブをやっていた時には、リクエストをもらったりして困ったものだ。
と言うのはご存知のように、この曲はビッグ・バンドでの曲でコンボ用にはアレンジされていないから、いきなりはあれこれ打合せしないとできない。
あれから随分と経ってコンサートなどでもコンボでやるようになり、彼もすっかり慣れてしまった。挙句の果てに二人でもやってしまう。
これがまたなかなかなもので、特に青木 研のバンジョーがパーカッションにもなったりで八面六臂の大活躍。いやぁ~、実に見事なものだった。
ミントンハウスのマスターの福元さんに、「これを撮らなくて何を撮りますか!」と一括されてしまった。実はこの日、動画のカメラを持っていた‥(トホホホホ‥!)
青木 研

そして3セット目の「The World Is Waiting For The Sunrise」は、青木 研ではお馴染みの曲だが、いやはや何回聴いても素晴らしい。まさに眼の覚めるようなバンジョーである。
NHKのBSでの演奏が何回か再放送(確か「みんなの好きなスタンダードジャズ」)されたこともあるから、ご存知の方も多いことと思うが━
この青木 研の「世界は日の出を待っている」を聴いて、バンジョーを勉強する気になった人も多いことと思う。

鈴木直樹と青木 研のこのコンビ。若くて、お互いに面白がっているから、そのうちに興味深い何かが生まれるかもしれない。どうやら「いちご大福」だけで終わりそうもない二人である。
またいつか組んでやりたいと思うが、他でもやっているから、チャンスがあったら是非聴いて欲しいと思う。

当日の演奏曲目━
1 set
1 Strike Up The Band
2 Rose Room
3 Over The Waves
4 I Left My Heart In San Francisco
5 Home
6 The King Of Vagabond (蒲田行進曲)
2 set
1 Amapola
2 Estrellita
3 Between The Devil And The Deep Blue Sea
4 Down By The Riverside
5 Nagasaki
6 Sing, Sing, Sing
3 set
1 Stardust
2 The World Is Waiting For The Sunrise
3 Poor Butterfly
4 Back Home Again In Indiana
5 Dark Eyes

3月7日(月)荻窪でも、鈴木直樹・青木 研のライブをするそうだ。詳しくは鈴木直樹のHPをご覧あれ。

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