浦メシ屋奇談

近頃じっくり腰を据えて居続けられるところはないか、と探すようになった。メシ屋だか呑み屋だか、この裏に節操なく何でも出てくる店を見つけた。地に足の付かない、あれこれ。浦メ シ屋~っ!

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Swingin'の力

「What A Wonderful World」
いささか大げさに言えば、客席とステージがまさに一つになった、和気あいあいとしたいいライブだった。

『Swingin’ (2nd)』ライブ(2011年12月6日)。
半年前の一回目にも意図したことだが、会場(東京メインダイニング)が渋谷の繁華街の1階にあるだけにジャズ・ファンに限らず、いわゆる音楽好きな特に女性客に期待し、新しいジャズ・シーンを描いて全体の構成を考えた。
大体ジャズ・ライブと言うと狭い階段を上がるか、地下に下りるかの小さなスペースで肩を寄せ合って聴くというのが大方だった。
その点、ここ東京メインダイニングでのライブはゆったりとしていて明るく、ステージの作りなどもちょっとしたシアター・レストランとでも呼びたくなるような雰囲気である。
Swingin' Quartet

新しいジャズ・シーンというほどではないが、普通の音楽好きの人が普通に楽しめるジャズ・ライブにならないだろうかとかねがね思っていたものだから、この2回のライブは会場のロケーションも含めていい挑戦だった。
どうしてもジャズというとかつてのモダン・ジャズや、さらに過激なフリー・ジャズなどを思い描くらしく、どうしても構えてしまう人が多く、マニアックな音楽としてなかなか近づいてくれなかった。
どうやら小うるさい音楽と誤解されていたらしい。
鈴木直樹

スイング・ジャズというのはいわばアメリカの歌謡曲のようなもので、流行り歌でも映画音楽でも、あるいはミュージカルでも童謡でも、オリジナルの曲の良さを損なうことなくスイング(スタイル)して楽しむ━いわゆるクールなのである。
それをジャズに馴染みのない人たちにも体感してもらおうというのがこのライブの狙いであり、その手ごたえを得ることができたということである。

演奏も次から次へと一方的にやるのではなく、分かりやすいテーマを立ててそのテーマの下にかつて聴いたことのある、知っているナンバーを中心に展開する━
今回は師走でもあり、いろいろあったこの一年を少しでも穏やかに締めくくりたいという願いを込めてテーマを「この素晴らしき世界(What A Wonderful World)」として、世界の国々のお馴染みのナンバーを探りながらスイングしてみた。
宅間善之

前以てのチラシにもそんなナンバーをプログラムの一部として紹介し、お客さんにも大体の様子が想像できるようにしておいた。
そんな準備が効いたのかどうかは分からないが、演奏が始まった時から緩やかな空気が客席から伝わってきて、とてもいい気分になれたのである。

その上にリーダーの鈴木直樹(Cla)のMCが卑近で、ちょっとしゃべり過ぎのきらいはあったが良かった。
終始笑いが起こり、楽しいジャズ・ライブになった。
メンバーは前回(6月)同様前述の鈴木直樹に、バンジョーの青木 研、ビブラホーンの宅間善之、それに今回はベースにポップスにも明るいベテランの田野重松というカルテットである。

そして今回は冒頭のようなことから、あまりジャズに慣れていない女性たちのために、どうしても聴いてほしいナンバーを選んで臨んだ。
まずは「Memories Of You」(あなたの思い出)。
これはもう、ベニー・グッドマンの十八番のナンバーとしてお馴染み。映画「ベニー・グッドマン物語」の中では、ベニー・グッドマン(スティーヴ・アレン)がカーネギー・ホールのステージでこの「Memories Of You」の演奏を始めると、客席にいた恋人(ドナ・リード)が「今、彼はプロポーズしている…」と言う名場面があるが…けだし名曲である。
またもいささか大げさに言えば、私は高校生時代ベニー・グッドマンのこの曲で恋のときめきとともに、いても立ってもいられない切なさを教えてもらったように思う。
鈴木直樹のクラリネットは透明感を帯びて優しくなってきた。だからこういう曲をやると、このまま終わらないでほしい‥という思いとともに聴き入ることが多い。
このときの宅間善之のビブラホーンは、いわゆるスイング調でないところがまたよかった。

そして「Dark Eyes」(黒い瞳)。
ルイ・アームストロングのトランペットと名唱で知られる、お馴染みのロシア民謡である。
鈴木直樹のカーブド・ソプラノ・サックスはこの曲の持っている哀愁を存分に引き出し味わい深く、昔から私は好きでよく聴いていた。
この手の編成のコンボは曲想を大事に出してくるから、とくにバンジョーは難しいと思う。
前述の「Memories Of You」のような情感たっぷりのような曲があったかと思うと、この「Dark Eyes」のようにテンポもスイング感もあるが、一方民謡としての愁いもある。
そんな絶妙な味わいを青木 研のバンジョーは的確に出してくる。曲によって表情が違うのである。これはテクニックはもちろんだが、そのテクニックを超えたその曲に対する確かな想いがあるのだと思う。まさしく彼は、若くしてバンジョーの山、天下の研、である。
青木 研

そんな思いをつくづくさせられたのが、「アルハンブラーの思い出」である。
ギターでも高度なトレモロ奏法の技術が必要な難曲である。それをバンジョーで弾くなど‥考えられない。が、またこのバンジョー一本での「アルハンブラーの思い出」が心を打つ。
ここにも超高度なテクニックとともに、曲に対する計り知れない想いがあるのだろうと思う。
いつかその、青木 研の音楽に対する思いをじっくりと聞いてみたいと思う。
それはさておき、この青木 研の「アルハンブラーの思い出」も是非聴いてほしい一曲だったのである。

そしてもう一曲、「Danny Boy」(ダニーボーイ)。
これこそ誰もが良く知るお馴染みのナンバーといえよう。古くはハリー・ベラホンテのカーネギー・ホールでの名唱、演奏ではサム・テイラーやシル・オースチンのテナーでお馴染みだが、鈴木直樹のカーブド・ソプラノ・サックスでの「Danny Boy」も実に優しくていい。
またここでも宅間善之のビブラホーンに合わせる青木 研のバンジョーがやるせなくいい。

このライブに来てくれていた女性の方が━
「ジャズって恋の音楽なんですね。
聴いてるうちに、20代の頃の好きな人のことで喜んだり苦しんだり、切なくなったりしたことを想い出して、懐かしくなったのと同時に何だかうれしくなりました‥」
「大雨の中、かけつけましたが、とっても楽しいライブでした!
どの曲も、楽しくて、暖かくて、優しくて、ずっと、体がスイングしていました。
帰りには、雨も上がり、足取り軽く帰宅しました。三回目も楽しみにしています」
田野重松

うれしいことです。
こんな感想がどんどん聞かれるようになり、もっともっとあちこちで演奏できるようになるといいのですが━
さあ、三回目の企画でも立てようか━

『Swingin’ (2nd)』
1set
1) When You’re Smiling
2) Memories Of You
3) Dark Eyes
4) アルハンブラの思い出
5) Fly Me To The Moon
6) 月の砂漠
2set
1) Back Home Again In Indiana
2) Tennessee Waltz
3) Theme Of Vagabond(蒲田行進曲)
4) 鈴懸の径
5) As Time Goes By
6) That’s A Plenty
7) Danny Boy
8) When The Saints Go Marching In
9) 見上げてごらん夜の星を

クラリネット(カーブド・ソプラノ・サックス)鈴木直樹
バンジョー 青木 研
ビブラホーン 宅間義之
バース 田野重松

※敬称は略させていただいています。
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| ライブ | 17:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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Swingin' 再び━

クラリネットの鈴木直樹を中心に、東日本大震災へのチャリティーも兼ねて「Swingin’」なるライブをやった。(6月24日。「渋谷でSwingin’! さながらサロン・ジャズ」)
メンバー、演奏内容、さらに初めての会場渋谷の「東京メイン・ダイニング」でのライブだったが大変評判がよく、次回はいつか?の問い合わせを度々いただいていたので、気をよくして2回目を催すことにした。
12月6日(火)『Swingin’ (2nd) ~この素晴らしき世界 in 渋谷』

メンバーは前回とほぼ同じ。
クラリネット&カーブド・ソプラノ・サックス鈴木直樹、ヴァイブラホン宅間善之、バンジョー青木 研、ベースがジャンボ小野からやはりベテランの田野重松へ。
20代の頃にはポップスの世界に身を投じ、その後ジャズに転向。ライブハウスはもちろん、TVやコンサートなどで活躍。2000年にはアメリカのカンサスシティの名誉市民として表彰されるなど、日本人離れしたビートで今回も若いメンバーをバックから支える。
Swingin' 2nd

今回はまだ浅いとはいえ師走(12月6日)。
もっとご家族やお友だちで気軽なパーティ気分を楽しんでもらおうと、軽い食事とのセットにした。
そしてプログラムも誰もが良く知る世界の民謡や、ポップス系のナンバーでのスタンダード・ナンバーを中心に、もちろんこれぞスイング!という選曲をして大いに楽しんでいただこうと思う。
また今回はお客さんからのリクエストもしやすいような工夫を加えて、一層スイングに親しめ楽しめるようにとあれこれ考えている。
リクエストをどうぞ!とお勧めしても、ジャズにスイングに精通しているマニアならいざしらず、何をリクエストしていいか検討もつかないし、また改めてリクエストするとなるとそこそこの度胸がいるものである。
かつて単なるファンだった頃の自分のことを思い浮かべてみて、気楽に聴きたいナンバーを自分のバンドに注文をつけるような、贅沢な気分で聴けるライブにしたいと思うのである。

それと前回のライブの中で鈴木直樹の、「ジャズというのはスタイルのことで、そのジャズのスタイルの中でどう演奏するかがプレイヤーにかかっているだけのことで、日本の民謡でもポップスでもジャズとして演奏できます。だからこれはジャズじゃないから演奏できません、ということはありません。」的な説明をお聞きになられて、相当にジャズをお聴きになられている方でさえ「そうなんだ!」と初めて合点がいったというシーンに出会った。
我々は当たり前のように思っていることでも、ファンとはいえほとんどの方が知っているとは限らない。いや、むしろ知らないと思った方がいいということを知った。
できればジャズの特徴を、面白さをそれとなく説きながら楽しんでもらうともっともっと楽しんでもらえることを実感した。
もちろん、それでもジャズのライブとして堪能できるかどうかは、企画・構成とプレイヤーの腕にかかっているのである。そう考えると、我々としても大いに張り切るとともに楽しみになってくる。

前回のチラシの中に、演奏例として童謡「月の砂漠」を書いておいたが実際には演奏しなかった。
ライブが終わった後、お客さんから「月の砂漠が、どんな風にジャズになるのか是非聴いてみたかった!」という声を聞いた。こんどは是非聴いていただくことにする。
そういうことのためにも、チラシに興味のありそうなナンバーをあれこれ載せておいて、リクエストの参考にしていただければと思う。
それにクリスマスの間近だから、クリスマスのナンバーも楽しんでいただきたい。

このライブ・コンサートは、お客さんと一緒に作り、楽しむライブにできればと思う。
そのつもりでご家族やお友だち連れで、家族食事をしながら気楽に楽しんでいただきたいと心から願っている。
期 日:12月6日(火) 
open 18:30(ビュッフェスタイル食事スタート)
start 19:30 (2回、入れ替え無し)
場 所:渋谷シダックスビレッジ1F 東京メインダイニング(03-5428-5031)
チャージ:\5,500(Mチャージ+ビュッフェスタイル食事+1ドリンク)
予 約:東京メインダイニング tel.03-5428-5031
    Swing Ace tel 03-6768-8772 fax 03-6768-8773 e-mail ticket@swingace.com
    Wonder Jazzland e-mail wonder@jazzland.jp

大橋高志(pf)
また、この「Swingin’」の1週間前の11月29日(火)には、やはり私のプロデュースで、西荻のライブハウス「ミントンハウス」で、トラッドなストライド奏法の名人ピアニスト・大橋高志(写真)と鈴木直樹のクラリネット(カーブド・ソプラノ・サックス)のデュオのライブを予定している。
これも丁々発止と展開する二人の呼吸と妙技が見もの・聴きものである。
期 日:11月29日(火)
    open 19:00 start 19:30~ 2回(入れ替えなし)
場 所:西荻窪「ミントンハウス
予 約:ミントンハウス03-5370-4050
チャージ:\2,500(飲食別)

※敬称は略させていただいています。

| ライブ | 21:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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新ジャズ・ユニット「黒浪五人男」(?)

これは結構面白いぞ!と思った。
クラリネット(カーブド・ソプラノサックス)の鈴木直樹が中心となった、ピアノ・江草啓太、バンジョー・青木 研、ベース・ジャンボ小野、ドラムス・堀越 彰のユニットである。

5月に続いて、南青山マンダラでの彼らのライブを聴いた。
(前回のライブについては「スイングの波」)
ライブは今回で4回目になるそうだが‥私が聴き始めたのは前々回からで、当初からメンバーの個性を面白いなと思っていた。
その面白い個性が集まってのライブだから、大変興味深い演奏が楽しめた。
青木 研(bnj)   鈴木直樹(s.sax)  ジャンヴォーノ(bass)

このグループは音楽のジャンルにこだわらない、ということがコンセプトらしい。
ジャズにこだわることなく、クラシックも、ポップスも、歌謡曲も、日本の民謡も。またジャズにしてもスイングやディキシーにこだわるのではなく、モダンだって音楽として興味が持てればどんどんやろうということらしい。

そういう目でメンバーを眺めれば、理解ができる。
ピアノの江草啓太は加藤登紀子のグループと活動していたかと思えば、実験的というかやや前衛的なコンサートでその繊細なピアノセンスを発揮したり‥この日も彼のアレンジでかつて江利チエミが歌って大ヒットさせた端唄の「さのさ」(1958年)をやった。
ただこの「さのさ」に関しては、特に鈴木直樹は「さのさ」の文句(※1)も多分知らないだろう。まるで「さのさ」の気分のない「さのさ」だった。もう少し、やり込んでからを楽しみにしよう。
しかしこういう曲を書こう・やろう!というセンスと意欲は大いに買う。
江草啓太(pf)

バンジョーの青木 研は正真正銘トラッドなディキシーランド・ジャズが本舞台だが、彼がバンジョーをやろうというきっかけが、まさに奇想天外。この男の凄さの一端を物語っている。
彼がまだ子供の頃、道端に放ってあったレコードを拾ってきて聴いたそうだ。
そのレコードは、彼が生まれる30年も前に亡くなった、エノケン(榎本健一、1904~1970年)と天下を二分した歌手でボードビリアンの二村定一のものであったそうだ。
「アラビアの唄」、「私の青空」、「君恋し」などを聴いたのだろう。その歌のバックにバンジョーが入っていて、それを聴いてバンジョーに興味を持ったのが始まりだという。
この話は青木 研本人から聞いたのではなく、クラリネットの花岡詠二がライブやコンサートでよく言っているのの受け売りである。こんど本人にハッキリと確かめてみよう。
そんな青木 研だから本舞台はディキシーだがそれだけには留まらず守備範囲は広く、引き出しの数は滅法多い。だから面白い。
この日ももうお馴染みになった「The World Is Waiting For The Sunrise」では筆舌に尽くしがたい、惚れ惚れとするようなディキシーランド・ジャズのバンジョーを聴かせてくれた。
さらに「東京音頭」では、まるで太棹の津軽三味線を聴くような、津軽バンジョー(?)を聴かせてくれた。
大したものだ。これから付き合っていくのが、大いに楽しみな男だ。

ベースのジャンボ小野は、イタリア製の愛器「ガスパロ・ダサーロ」にかこつけて自らもジャンヴォーノ(ジャンボ・オノ)といい、私へのメールでも署名はジャンヴォーノと記してくる。
そのジャンヴォーノが何年か前に言っていた。
最近ジャズに限らずいろいろなジャンルの歌い手さんとの付き合いが多くなってきた、と━
そんな奥行きの深さが若い鈴木直樹らの自由な発想を支えているのだろう。このユニットには欠かせないベースである。
堀越 彰(dr)

このメンバーの中で一番異色なのはドラムスの堀越 彰であろう。
昨年12月29日の博品館劇場でのコンサート、「AMI triangulo & The WILL <狂詩曲>rhapsody」についても紹介したが(「衝撃のコンサート」)、
堀越 彰の音楽の世界はとにかくドラマチックである。
彼との会話の中でも、常にドラマタイズする工夫が聞かれる。単純にジャズ・ドラマーとくくれないところに、彼のどこに行きつくか分からないミステリアスな興味が湧いてくる。
そう、我々をある意味もてあそぶような、一つ一つ論理的に謎を解き突き進む推理小説の世界を彷徨うような知的冒険心を煽る音楽の世界である。

昨年の博品館でのコンサートの2011年版が、11月9日(水)にあるそうだ。
AMI & 堀越 彰「Quartier Latin
AMI(鎌田厚子)のフラメンコとともに、さらに芸術の域にある音楽家たちのドラマチックなコンサート・ステージである。
是非、お勧めしたい。
堀越 彰コンサート

最後に鈴木直樹は特にこの1年ほど、演奏にに輝きが出てきたように思う。
クラリネットの、カーブド・ソプラノ・サックスの音はより美しく、特に高音域の輝くような音は素晴らしい。またその音が織りなすフレーズは、以前のように成り行き的でなく歌うようになってきている。
そして最近の鈴木直樹はトラッドな世界に身を置きながらも、前述のようにポップスや日本民謡等、可能性を求め世界を広げようとしている。

以上のような5人が揃ってのこのユニット、いろんな意味で興味が持て楽しみである。
まだユニットの名前が決まっていないらしい。
そう言えば「白浪五人男」というユニークなキャラクターの歌舞伎の演目がある。
「白浪」というのは盗賊のことで、弁天小僧菊之助をはじめひとくせもふたくせもある才能ある大盗賊(?)五人組の対極にある、大善人の才能豊かなアーティスト五人組という意味で、「黒浪五人男」ならぬ「Black Wave 5 (Men)」というのはどうだろう!?
(あまり戯言を言っていると叱られそうだから、冗談はこの辺で━)

何はともあれ内在する可能性を踏まえて、ユニークなネーミングもろとも、今後の活動を大いに期待したい。
まさに、お楽しみはこれからだ!

※敬称は略させていただいています。

プログラム
第1部
My Favorite Thing(マイ・フェイバリット・シング)
Sweet Georgia Brown(スイート・ジョージア・ブラウン)
The World Is Waiting For Sunrise(世界は日の出を待っている)
Stardust(スターダスト)
Avalon(アヴァロン)
Danny Boy(ダニーボーイ)
東京音頭(鈴木直樹 編曲)
さのさ(江草啓太 編曲)
ワルツ(仮題 畠山洋美 作曲)
少年時代(鈴木直樹編曲)
第2部
鈴懸の径
After You’ve Gone(君去りし後)
与作(鈴木直樹 編曲)
弔いの鐘(堀越 彰 作曲)
見上げてごらん夜の星を(鈴木直樹 編曲)
The Song Of Vagabind (フルメンバー編 蒲田行進曲)
Sing, Sing, Sing(シング・シング・シング)
アイ・ラブ・ユー(鈴木直樹 編曲)
鈴懸の径(ラテンバージョン 鈴木直樹編曲))

※「さのさ」
作詞:三井権平 作曲:不詳 歌:江利チエミ
なんだ なんだ
なんだ ネー
あんな男の 一人や 二人
欲しくば あげましょ
のしつけて
アーラ とはいうものの
ネー あの人は初めて
あたしが ほれた人
好きなのよ 好きなのよ
とっても好きなのよ
死ぬほど好きなのよ
だけれど あたしにゃ
わからない
アーラ
それでいいのよネー
あたしだけ待ちましょう
待ちましょう 来る春を

| ライブ | 21:15 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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佐久間 和のアコースティック・ギターをじっくり…

デュオの面白さは、二人のプレイヤーのセンスと技術を存分に発揮しぶつけ合う、丁々発止のやり取りの絶妙さにある。

8月18日(木)西荻窪「ミントンハウス」での、鈴木直樹(cla,curved s.s.,bass cla)と佐久間 和(gui.)のデュオ・ライブは見事だった。そう、見事なのである。
佐久間 和(gui.)

もともと二人は永い事一緒にやってきているから気心も知れていて、うまくいって当たり前と思われそうだが、ジャズ(音楽)とはそれほど単純なものではないらしい。
もともと腕のあるプロだから、大抵のプレイヤーとはそつなく合わせてそれなりの演奏をすることはできる。
が、同じ土俵の上で意識しあえるミュージシャンに出会うと、空気は一変する。ピンと緊張して、対決するのが、一緒にプレイするのが楽しみになるという。

昔、武士が通りですれ違っただけで、「む、こいつ出来る!」と一瞬のうちに相手の技量を読み取り、身構えるのと似ているらしい。
音楽とはいえ、これはバトルである。

休憩時間に佐久間 和が言っていた。今日のはセッションに近いね━と。
最近はあまり聞かないが、昔はジャム・セッションというのをあちこちのライブハウスでやっていた。
予定のライブが終わった後、三々五々ミュージシャンが集まってきて加わり、次から次へとソロをとり演奏を競い合った。
他のプレイヤーの演奏を聴いて勉強するのと、自分の演奏を認めさせるのとで活気があって面白かった。
確かにこの日の二人は、特に速い曲などはそのやりとりに聴き応えがあった。
After You’ve Gone,、I Found A New Baby,、Sing,Sing,Sing、Nagasaki等など、まさにこの二人でなくてはならないセッションだった。

注目すべきは、お互いがそれぞれ認め合っているからこその戦い(セッション)なのである。
彼らは2009年に二人でのCDを出している。「Sing, Sing, Sing」(オーディオパーク)がそれ。
今回のライブでの演奏もその時の収録ナンバーがかなりあったが、あれから随分時間が経っており久し振りに私が聴きたくなり組んでみたのだが、レコーディング時にみっちり詰めておいた成果がしばらく時間を置いたことでさらに微妙にかみ合ってきた。
むしろ時間も経っており、ライブということもあって、二人のコンビとしての結び目もやんわりとしながらもむしろ固く味わいが出ている。
一番そう思っているのは、当の二人ではないだろうか。
SING,SING,SING Naoki Suzuki Nagome SakumaNAGOME SAKUMA SMILES!

今回のライブではさらに二つの注目すべきことがあった。
その一つは、佐久間 和のアコースティックなギターソロが楽しめた、と言うこと。これはそうめったにあることではない。
佐久間にもCD「SMILES」(オーディオパーク)があるが、それにも入っていない「Georgia On My Mind」には聞き惚れた。
会場がそれほど大きくはないとはいえ、客も入っての上での生ギターである。
弦を滑る指の音までもが心に染み入った。
またこの日の「Stardust」も、もちろん鈴木直樹のクラリネットも含めていつまでも心に残る演奏だろう。特に佐久間 和のバースは秀逸だ。

そうだ、もう十四・五年も前になるだろうか。
鈴木直樹の親父さんの「鈴木正男 & SWING TIMES」の新年会をやった時、ミュージシャンが次から次へと前に出て演奏をしていた。
大分遅れてやってきたテナーの田辺信男が、駆けつけ三曲ということで演奏をした。
その中の1曲が「Stardust」でこれがまた、さすが田辺信男という名演だった。
私の密かなコレクションとしてその音源を大切に保存しているが、今回の「Stardust」もそこに加えておこうと思う。
鈴木直樹(b.cls)、佐久間 和(gui.)

もう一つ注目すべきことは━
鈴木直樹が最近仕事の関係で使ったというバス・クラリネットを持ってきて、演奏したことだ。
これがまた、ギターとのデュオに妙に合った。もともとメロディを吹く楽器ではないが、佐久間のギターをバックにスイングするバス・クラは何とユーモラスで味わい深いことか。
それにギターにつけるバス・クラでのベース・ラインとのコンビネーションはまさに絶妙。
Sweet Georgia Brown、When You Wish Upon A Star、Honey Suckle Roseなど、趣のある演奏を楽しませてもらった。

鈴木直樹と佐久間 和。この二人、奇才を超えて、さては鬼才か。

※敬称を略させていただいています。

| ライブ | 21:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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渋谷でSwingin'! さながらサロン・ジャズ。

オープニングで、いきなり「鈴懸の径」が、クラリネットが、ヴァイブラホーンが聴こえた時は、鳥肌が立った。
音楽が好きで良かった、といささか眼がしらが熱くなった。

6月24日(金)。渋谷ハチ公前から7~8分の、シダックスビレッジの1F「東京メインダイニング」で、鈴木直樹 & Swing Aceの『Swingin’ ~見上げてごらん夜の星を~in 渋谷』ライブが行われた。

大きなウインドウで通りに面し、夜の渋谷を行き交う人々が覗き込める大きな空間に、シャレたステージ‥ちょっとサテライト・スタジオのような、ジャズには珍しい空間である。
そこでゆったりと「鈴懸の径」を聴く。これは私にとって、ほぼ究極のシーンだと言える。
鈴木直樹 & Swing Ace at Tokyo Main Dinning

しかもそのクラリネットはよもや鈴木章治と言うわけにはいかないだけに、その甥である次代のスイング界を担う鈴木直樹、つまり私にとってこのシーンでは、この人でなければなければならないクラリネットであるだけに、ほぼ、そう98%は究極のシーンが実現できたと言えよう。

ライブの出来栄えも最高だった。
かつてこんなにお客さんとステージが穏やかに溶け合い、楽しいライブがあっただろうか。
というのは、今回東日本大震災の被災地へのチャリティも兼ねてのライブだけに、あまりジャズに親しみを持っているわけでもなく、ましてや鈴木直樹 & Swing Aceを初めて聴くお客さんも多かっただけに、曲目・構成にも気を使った。
それだけにお客さんから好評をいただいて、我が意を得たりとホッとすると同時に、よしよしとばかりに一人ニンマリとしていた。
さながらサロンで楽しむジャズという雰囲気だった。
※チャリティについては、末尾にご報告を記載している。

しかしここまで来るともはやプレイヤーの腕にかかっているわけで任せるよりしようがないのだが、そのライブの持って行き方を考えたメンバー選びが面白い。
今回はまたそのメンバーが良かったと、自画自賛もしている。

メンバーはクラリネット(カーブド・ソプラノサックス)鈴木直樹、バンジョー青木 研、ヴァイブラホーン宅間善之、ベースジャンボ小野
前前々回の『Swingin’ ライブ』でも書いたが、通常バンジョーとヴァイブラホーンを合わせるなんてことはない、が━
今回はどうしてもバンジョーの青木 研を、さらにヴァイブラホーンの宅間善之(彼は私がどうしても聴いてみたかった)を聴いてほしかったために強引に合わせてしまった。
結果、思わぬ効果が出て、面白い演奏が聴けた。
それはリーダーの鈴木直樹の持って行き方と、特に青木 研のこの状況への即し方がうまかったといえるだろう。
それにしても宅間善之のヴァイブも10年ほど前と違って一段も二段も素晴らしくなっていた。もっと、もっと聴きたいものだ。

曲構成は━
1set
1 . 鈴懸の径
2 . The World Is Waiting For The Sunrise(世界は日の出を待っている)
3 . Stardust(スターダスト)
4 . Bei Mir Bist Du Shen(素敵なあなた)
5 . 与作
6 . Song Of Vagabond(蒲田行進曲)
7 . Morning Breeze(モーニング・ブリーズ)
8 . Sing, Sing, Sing
2set
1 . 見上げてごらん夜の星を
2 . Avalon(アヴァロン、プッチーニ作曲「トスカ」“星は光りぬ”より)
3 . Amazing Grace(アメイジング・グレイス)
4 . 東京音頭
5 . Moonglow(ムーングロウ)
6 . Petite Fleur(小さな花)
7 . After You’ve Gone(君去りし後)
8 . When You Wish Upon A Star(星に願いを)
9 . When The Saints Go Marchin’ In(聖者の行進)

「世界は日の出を待っている」は世界の名手バンジョー青木 研の、お馴染みとはいえ目の覚めるような演奏は何回聴いても素晴らしい。
「スターダスト」と「ムーングロウ」は、宅間善之のヴァイブをたっぷり。なかなかなものである。
「アメイジング・グレイス」は鈴木直樹が一人、カーブド・ソプラノサックスで東日本大震災で被災された方々、犠牲になられた方々への、こういう表現はないだろうが献杯ならぬ献曲である。
その時の鈴木直樹のコメントが良かった。
「僕は普段、ライブでは震災についてのコメントをあまりしないんですが…でも今日はそのテーマのもとのライブですから…僕は言葉ではなく音楽で(気持ちを)表します。」
いい演奏だった。目頭を押さえていらっしゃる方もいらっしゃった。

また「与作」や、特に「東京音頭」は鈴木直樹が、名手青木 研を得て大きく広げてきている世界である。
それにしても、この前の号にも書いたが津軽三味線ならぬ津軽バンジョー(?)は見事なものだ。ほとほと感心してしまう。
彼については今までにも書いてきたが、まだまだ書きたいことは山ほどあるが、またの機会に、さらに次の機会にと小出しにすることにしよう。

上手い、個性的なプレイヤーが揃えばある意味まとめるのが難しくなる。
そんな皆をバックでしっかりと支えてくれているのが、ベースのジャンボ小野。後ろに聖母マリア像を掘り込んだ名器ガスパロ・ダサーロを抱え、皆をフォローすると同時に、自らも渋いソロを聴かせていた。
こういうしっかりとしたリズムの要があってからこその、バンドであり、良い演奏なのである。

今回お客さんにも好評を得て、大変良いライブになったのはもちろん演奏が秀逸だったことだが、会場の「東京メインダイニング」の環境が良かったことも見逃せない。
音はもう一つだったが、そのロケーションと店内の広さといい、空気感は非常に良かった。
いろいろと協力してくださった支配人の田村さんには感謝したい。
今、定期的に演奏することを考えている。


最後に、ご来場いただいたお客さんからのチャリティの金額をご報告しておきたい。
・ご来場者 全52名 ・ミュージック・チャージ\3,500/人のうち\500をチャリティに。
\500×52名=\26,000-
この金額を、東日本大震災の被災地のために活かしていただくべく、日本赤十字社へ送金したことをご報告しておく━
皆さんのご協力に心からお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

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