浦メシ屋奇談

音楽のこと(特にSwing Jazz)、ミステリーのこと、映画のこと、艶っぽいこと、落語のこと等々どちらかというと古いことが多く、とりあえずその辺で一杯やりながら底を入れようか(飯を喰う)というように好事家がそれとなく寄合う処。“浦メ シ屋~っ!”

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夏の日の、想いも熱きジャズ。

先日、猛暑の中を「鈴木正男 & SWING TIMES」の双頭、クラリネットの鈴木正男さんとヴォーカルの長田明子さんが、拙宅へ来られた。
来年の「ベニー・グッドマン没後25周年 SWING TIMES結成25周年」のコンサートのお手伝いをすることとなり、その相談をするために集まったわけだが━
しばらくノンビリとお茶を飲みながら取りとめも無く話していると、こっちは鈴木章治の大のファンだから、いつものことながらどうしてもお兄さんの話を聞きたくなってしまう。

長兄の鈴木敏夫が志願して軍隊に行き、軍楽隊でクラリネットを吹いていたと言う。その軍隊から帰って、弟の鈴木章治にクラリネットを軍隊式に殴りながら教えていたんだそうだ。
鈴木正男はそのスパルタ式才能教育から逃げて逗子の海で釣りをしていることが多かったというが、あの鉄拳を浴びながら練習を積み重ねた章治兄の根性は凄かった。あの根性があったからこそ、あの栄光があったのだと思う、とか━
ピーナッツ・ハッコーとの「鈴懸の径」のレコーディングの時から酒を口にするようになったとか、兄弟ならではのやり取りの話などを聞いているうちに、葬儀の日の話になった。

テナーの松本英彦(2000年没)が旅先で葬儀に出られないために、ホテルの部屋で親友の死を悼んでア・カペラで吹き込んだ「鈴懸の径」とメッセージを送ってきたことなど‥
その時ふと気がついた。
亡くなられたのが、私も加わって「ベニー・グッドマン没後10周年 SWING TIMES結成10周年」のコンサートを翌年にひかえて準備をしていた1995年9月10日だったのだから、考えてみれば来年(2011年)はグッドマンの没後25周年・SWING TIMES結成25周年であると同時に、鈴木章治の17回忌でもあることを━
そこで鈴木章治の17回忌も合わせてやろうよ、ということになった。私にしてみれば、ある意味これほどの幸運はない。私の大好きな音楽に所縁の深い二人やバンドの記念コンサートを一つにして、それに関われるというのだから━
自分のためにも、何とか有意義で楽しいコンサートにしたいと思った。
鈴木正男 & SWING TIMES

それからしばらく10周年記念(1996年)の、麻布の東京アメリカンクラブでのディナー・コンサートの時の想い出話に花が咲いた。
あの15年前、親友鈴木章治の追悼のために横浜ジャズプロムナードから駆け付けていただいたテナーの松本英彦が、SWING TIMESをバックに朗々と吹いた「ひまわりのテーマ」と、「鈴木章治とリズムエース」の最後までのメンバーだったヴァイブの松崎龍生を加えての「Oh! Baby」が、未だに私の耳に残っていると話すと、そうだ久し振りに「Oh! Baby」をやろうか、と次のライブ(8月31日、南青山マンダラ)のプログラムに加えることになった。
(できればヴァイブを入れての演奏がいいが、残念だが今回はそうもいかない)

さらに話は遡り、24年前のSWING TIMES結成当時の話となった。
結成するにあたって、当時レコード会社でディレクターをしていた長田明子と二人して三木敏吾(インナーギャラクシーオーケストラ)のところへ通いアレンジを勉強したという。
そのアレンジ第1号が「It Don’t Mean A Thing」(スイングしなけりゃ意味ないね)だという。そしてやはり8月31日のライブには、長田さんのプログラムの中にこの「It Don’t Mean A Thing」を加えて歌おうということになった。

話はさらに遡り、鈴木正男のプロ入りした当時の話になる。
高校生の時、ヴァイブの平岡精二を紹介され、アルトを持って訪ねてそこで軽く吹かされた。実はそれはオーディションだったらしく、その時1枚の譜面を渡され練習してくるようにいわれ、次の時にはいきなりステージに出され吹かされたという。
それから毎回譜面を渡され、それを練習して次回行った時吹くと、ギャラが1000円づつあがって行ったという。
当時、昭和30年(1955年)頃の1000円は大きかっただろう。ミュージシャンの世界の一端が伺える話である。

そんな話の合間に来年のコンサートのスケジュールや方向性などの話をし、夕方解散をした。
お二人をマンションの玄関までお送りしポストを覗くと、やはりSWING TIMESのメンバーのギター蓮見芳男さんから封書が届いていた。カセットテープが同封されていた。
想い出した。3日ばかり前に、蓮見さんに会ったのだ。
2007年の6月に、六本木のバードランド(現在は赤坂)で「レイモンド・コンデ、フランシスコ・キーコ、ジミー原田 メモリアル・パーティ」が、3人に縁のミュージシャンや関係者が集まって行われたのだ。
かつて「レイモンド・コンデとゲイ・セプテット」のメンバーだった蓮見さんも当然参加していた。私はその時ビデオでの記録を頼まれており、その時のコピーを渡すために会ったのだ。
ゲイ・セプテット オールスターズ

その時に私が最近ヴァイブラホーンのいい人がいないね、という話から平岡精二の話になり、蓮見さんが平岡精二がクラブでStardustをやっているテープがある、という話から私が是非聴きたい、ということで送ってもらったのだ。
押入れの奥から埃だらけのカセットテレコを引っ張り出し、早速聴いてみた。もちろん音は良くないが、演奏は凄い。これは!と思いつつ聴いていて、何かの拍子にカセットテレコのコードに足を引っ掛けて落っことして壊してしまった。
なんてこった!と思ったが後の祭り、ここまでになってしまった。続きは新しいカセットテレコを買ってからだが、この原稿にこの暑い真夏の一日の経緯を書きたくて、中途半端だが書いている。

ライオネル・ハンプトンのStardustも凄いが、途中までとはいえ平岡精二のこのある夜のある場所でのStardustもいい。世の中には上手い人がいるな、とつくづく思った。
私は平岡精二の生の演奏を一度も聴いたことが無い。1990年に亡くなっているので、その前に聴く機会はあったはずだが、我々が出入りするようなところではやっていなかったのだろうか。
平岡精二といえばジャズもだが、「あいつ」や「爪」、さらに「学生時代」などの作詞作曲に、ペギー葉山とのコンビでもよく知られている。
ところがこの演奏が何時何処で、またメンバーが誰であるかがまったく分からないのが返す返すも残念だ。蓮見さんもこのテープ、ひょんなことから手に入ったとかで分からない、という。
今、蓮見さんにお願いして入手経路を辿りながら調べてもらっている。
それまでに全曲(Stardust以外にも何曲か入っている)聴いておいて、それらの情報と共に、またここに書きたいと思う。

暑い一日だった。頭がボーっとしてすべてが夢か現か幻かというくらいハッキリしない。何だかヴァイブラホーンと平岡精二で因数分解したような一日だった。
そして私はこういう暑い夏の一日が大好きだ。
※過去のことなどの記述については敬称を略させていただきました。

| スイング・ジャズ | 23:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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