さらに、絶妙なる「いちご大福」なデュオ。
昨年の2月1日にミントンハウスで初めて組んだコンビ、クラリネットの鈴木直樹とバンジョーの青木 研。
1月31日、まさにちょうど一年ぶりにミントンハウスに帰ってきた。しかもたくさんのファンを連れて━

昨年の2月、このブログの第1回目にこの二人のライブを、「いちご大福な、デュオ」と称して紹介した。
この二人それぞれはピカピカ光る逸材である。ディキシーランド・ジャズのトラッド系の青木 研と、バリバリの少し進んだスイング系の鈴木直樹。それぞれは凄くても、一緒に二人だけでやったらどうなるだろう、という実は組み合わせだったのである。
その辺のところは昨年にじっくりと書いたのだが‥ところがそう、昨年の2月の初回から我々を引き込み、そしてすでに何回かライブを繰り返しているうちに、絶妙な、まさに音楽の面白さを存分に開き教えてくれる興味深いコンビができあがった。
いちごと餡子なんて合うわけがないだろう、と思いつつ食べてみたらいちごの新鮮さと餡子の和の甘みと、さらに餅の旨みの初めて味わう美味。この二人まさに「いちご大福なコンビ」だったのである。
しかもこの「いちご大福」さらに変化し、音楽の、ジャズの面白みを醸成しつつあるのである。そのうちに甘く旨い大福などではなく、すっかり心地よく酔わせてくれる美酒になるに違いない。

1月31日のライブは期待を上回る共演だった。
1セット目の3曲目に「Over The Waves」をやった。そのきっかけになったのが、ニューオルリンズスタイルのクラリネットの細かくうねるビブラートの話から。
確かにジョージ・ルイスの「Over The Waves」の演奏を聴いていると(「Over The Waves」に限らないが)、何ともいえない切ないビブラートがたまらなくいいもんだ。
この時の話はそれからさらに、もし鈴木章治が「Over The Waves」を演奏したらどうなるか、というところまで行き着き演奏に入った。
もちろん演奏は鈴木章治スタイルでもなく、またニューオルリンズスタイルでもない(少しニューオルリンズっぽかったかな、入り方などが)。鈴木直樹にしてはいつもと多少違うビブラートだった‥しかしバンジョーの青木 研とのデュオの「Over The Waves」はなかなかいい。
この曲には昔からの、クラシックの曲としての想いもあって私には心に深く沁み込む。そういう意味では私には、「波涛を越えて」のタイトルの方が馴染んでいる。
この時の話で、○○が××の曲を演奏したらどうなるか!?という発想は実に面白い。
昔私は広告制作をしていたが、駆け出しの頃アイディアに行き詰るとよく有名なクリエイターを想定して、もし○○だったらどんなコピーを書くだろうか、と頭を借りたつもりで考えたものだ。意外と面白い切り口が発見できて大いに勉強になった。
ライブで何かの折には面白い趣向かもしれない。一度あれこれ想定をして演奏してもらい聴いてみたいものだ。
2セット目のラストに「Sing, Sing, Sing」を二人でやった。
昔、鈴木直樹とコンボ(小編成)でのライブをやっていた時には、リクエストをもらったりして困ったものだ。
と言うのはご存知のように、この曲はビッグ・バンドでの曲でコンボ用にはアレンジされていないから、いきなりはあれこれ打合せしないとできない。
あれから随分と経ってコンサートなどでもコンボでやるようになり、彼もすっかり慣れてしまった。挙句の果てに二人でもやってしまう。
これがまたなかなかなもので、特に青木 研のバンジョーがパーカッションにもなったりで八面六臂の大活躍。いやぁ~、実に見事なものだった。
ミントンハウスのマスターの福元さんに、「これを撮らなくて何を撮りますか!」と一括されてしまった。実はこの日、動画のカメラを持っていた‥(トホホホホ‥!)

そして3セット目の「The World Is Waiting For The Sunrise」は、青木 研ではお馴染みの曲だが、いやはや何回聴いても素晴らしい。まさに眼の覚めるようなバンジョーである。
NHKのBSでの演奏が何回か再放送(確か「みんなの好きなスタンダードジャズ」)されたこともあるから、ご存知の方も多いことと思うが━
この青木 研の「世界は日の出を待っている」を聴いて、バンジョーを勉強する気になった人も多いことと思う。
鈴木直樹と青木 研のこのコンビ。若くて、お互いに面白がっているから、そのうちに興味深い何かが生まれるかもしれない。どうやら「いちご大福」だけで終わりそうもない二人である。
またいつか組んでやりたいと思うが、他でもやっているから、チャンスがあったら是非聴いて欲しいと思う。
当日の演奏曲目━
1 set
1 Strike Up The Band
2 Rose Room
3 Over The Waves
4 I Left My Heart In San Francisco
5 Home
6 The King Of Vagabond (蒲田行進曲)
2 set
1 Amapola
2 Estrellita
3 Between The Devil And The Deep Blue Sea
4 Down By The Riverside
5 Nagasaki
6 Sing, Sing, Sing
3 set
1 Stardust
2 The World Is Waiting For The Sunrise
3 Poor Butterfly
4 Back Home Again In Indiana
5 Dark Eyes
3月7日(月)荻窪でも、鈴木直樹・青木 研のライブをするそうだ。詳しくは鈴木直樹のHPをご覧あれ。
1月31日、まさにちょうど一年ぶりにミントンハウスに帰ってきた。しかもたくさんのファンを連れて━

昨年の2月、このブログの第1回目にこの二人のライブを、「いちご大福な、デュオ」と称して紹介した。
この二人それぞれはピカピカ光る逸材である。ディキシーランド・ジャズのトラッド系の青木 研と、バリバリの少し進んだスイング系の鈴木直樹。それぞれは凄くても、一緒に二人だけでやったらどうなるだろう、という実は組み合わせだったのである。
その辺のところは昨年にじっくりと書いたのだが‥ところがそう、昨年の2月の初回から我々を引き込み、そしてすでに何回かライブを繰り返しているうちに、絶妙な、まさに音楽の面白さを存分に開き教えてくれる興味深いコンビができあがった。
いちごと餡子なんて合うわけがないだろう、と思いつつ食べてみたらいちごの新鮮さと餡子の和の甘みと、さらに餅の旨みの初めて味わう美味。この二人まさに「いちご大福なコンビ」だったのである。
しかもこの「いちご大福」さらに変化し、音楽の、ジャズの面白みを醸成しつつあるのである。そのうちに甘く旨い大福などではなく、すっかり心地よく酔わせてくれる美酒になるに違いない。

1月31日のライブは期待を上回る共演だった。
1セット目の3曲目に「Over The Waves」をやった。そのきっかけになったのが、ニューオルリンズスタイルのクラリネットの細かくうねるビブラートの話から。
確かにジョージ・ルイスの「Over The Waves」の演奏を聴いていると(「Over The Waves」に限らないが)、何ともいえない切ないビブラートがたまらなくいいもんだ。
この時の話はそれからさらに、もし鈴木章治が「Over The Waves」を演奏したらどうなるか、というところまで行き着き演奏に入った。
もちろん演奏は鈴木章治スタイルでもなく、またニューオルリンズスタイルでもない(少しニューオルリンズっぽかったかな、入り方などが)。鈴木直樹にしてはいつもと多少違うビブラートだった‥しかしバンジョーの青木 研とのデュオの「Over The Waves」はなかなかいい。
この曲には昔からの、クラシックの曲としての想いもあって私には心に深く沁み込む。そういう意味では私には、「波涛を越えて」のタイトルの方が馴染んでいる。
この時の話で、○○が××の曲を演奏したらどうなるか!?という発想は実に面白い。
昔私は広告制作をしていたが、駆け出しの頃アイディアに行き詰るとよく有名なクリエイターを想定して、もし○○だったらどんなコピーを書くだろうか、と頭を借りたつもりで考えたものだ。意外と面白い切り口が発見できて大いに勉強になった。
ライブで何かの折には面白い趣向かもしれない。一度あれこれ想定をして演奏してもらい聴いてみたいものだ。
2セット目のラストに「Sing, Sing, Sing」を二人でやった。
昔、鈴木直樹とコンボ(小編成)でのライブをやっていた時には、リクエストをもらったりして困ったものだ。
と言うのはご存知のように、この曲はビッグ・バンドでの曲でコンボ用にはアレンジされていないから、いきなりはあれこれ打合せしないとできない。
あれから随分と経ってコンサートなどでもコンボでやるようになり、彼もすっかり慣れてしまった。挙句の果てに二人でもやってしまう。
これがまたなかなかなもので、特に青木 研のバンジョーがパーカッションにもなったりで八面六臂の大活躍。いやぁ~、実に見事なものだった。
ミントンハウスのマスターの福元さんに、「これを撮らなくて何を撮りますか!」と一括されてしまった。実はこの日、動画のカメラを持っていた‥(トホホホホ‥!)

そして3セット目の「The World Is Waiting For The Sunrise」は、青木 研ではお馴染みの曲だが、いやはや何回聴いても素晴らしい。まさに眼の覚めるようなバンジョーである。
NHKのBSでの演奏が何回か再放送(確か「みんなの好きなスタンダードジャズ」)されたこともあるから、ご存知の方も多いことと思うが━
この青木 研の「世界は日の出を待っている」を聴いて、バンジョーを勉強する気になった人も多いことと思う。
鈴木直樹と青木 研のこのコンビ。若くて、お互いに面白がっているから、そのうちに興味深い何かが生まれるかもしれない。どうやら「いちご大福」だけで終わりそうもない二人である。
またいつか組んでやりたいと思うが、他でもやっているから、チャンスがあったら是非聴いて欲しいと思う。
当日の演奏曲目━
1 set
1 Strike Up The Band
2 Rose Room
3 Over The Waves
4 I Left My Heart In San Francisco
5 Home
6 The King Of Vagabond (蒲田行進曲)
2 set
1 Amapola
2 Estrellita
3 Between The Devil And The Deep Blue Sea
4 Down By The Riverside
5 Nagasaki
6 Sing, Sing, Sing
3 set
1 Stardust
2 The World Is Waiting For The Sunrise
3 Poor Butterfly
4 Back Home Again In Indiana
5 Dark Eyes
3月7日(月)荻窪でも、鈴木直樹・青木 研のライブをするそうだ。詳しくは鈴木直樹のHPをご覧あれ。
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